吉田松陰 留魂録より
身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも留め置まし大和魂
十月念五日 二十一回猛士
※吾の得失当に蓋棺の後を待ちて議すべきのみ・・私の人間としての在り方がよいか悪いかは棺の蓋をおおった後、歴史の判断にゆだねるしかない
※今日死を決するの安心は四時の順環に於て得る所あり・・今日私が死を目前にして平安な心境でいるのは春夏秋冬の四季の循環ということを考えたからである
※義卿三十、四時己に備わる 亦秀で亦実る・・私は三十歳、四季はすでに備わっており花を咲かせ実をつけているはずである。だから安心して死を迎えている。
※万巻の書を読むに非ざるよりは 寧ぞ千秋の人たるを得ん・・沢山の書物を読まなければ、永年にわたって名を残す不朽の人となることは出来ない。
※一己の労を軽んずるに非ざるよりは 寧ぞ兆民の安きを致すを得ん・・自分で労を惜しまずに働く人でなければ、どうして天下国家の民を幸せにできようか
※皇神(スメカミ)の誓ひおきたる国なれば 正しき道のいかで絶ゆべき・・天照大皇神の神勅のある以上は、日本は滅びはしない。だから正しい道を貫き通さねばならぬ
※世の人はよしあしことも言わば言え 賎(シズ・自分を下げた言い方)が誠は神ぞ知るらん・・ペリーの船から降ろされ、浜で失意の内に詠んだ
※かくすればかくなるものと知りながら 已むに已まれぬ大和魂・・下田の獄から江戸へ押送されるとき、泉岳寺の前で、赤穂義士の霊に手向けた詩
※歳月は齢と共にすたるれど 崩れぬものは大和魂・・松下陋(ロウ・小さい)村なりといえども 誓って神国の幹となさん・・・共に再び野山獄へ投ぜられるときの詩
高杉晋作から質問された〝丈夫の死〟について松蔭の回答…・・・「・・死は好むべきに非ず、亦悪(ニク)むべきに非ず。道尽くして心安んず、使ち是死所。死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし。生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし。僕が所見には生死は度外に措きて、唯言ふべきを言ふのみ」
ほかの人のサイトに載っていた松蔭の名言です。借りてきました。
- 「諸君、狂いたまえ。」
- 「満開となれば、やがて花は落ちる。太陽は南中すれば、やがて陰りはじめる。人は壮年を迎えれば、やがて老いていく。百年の間、必死で勉強すべきであり、ゆったりとくつろぐ暇などない。」
- 「人間はみななにほどかの純金を持って生まれている。聖人の純金もわれわれの純金も変わりはない。」
- 「宜しく先ず一事より一日より始むべし。」
- 「みだりに人の師となるべからず。みだりに人を師とすべからず。」
- 「死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし。生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし。」
- 「人間が生まれつき持っているところの良心の命令、道理上かくせねばならぬという当為当然の道、それはすべて実行するのである」
- 「かくすれば かくなるものと知りながら やむにやまれぬ大和魂」
- 「学問の上で大いに忌むべきことは、したり止めたりである。したり止めたりであっては、ついに成就することはない。」
- 「自ら顧みてなおくんば、千万人ともいえども我行かん」
- 「悔いるよりも、今日直ちに決意して、仕事を始め技術をためすべきである。何も着手に年齢の早い晩い(おそい)は問題にならない。」
- 「君子は、何事に臨んでも、それが道理に合っているか否かと考えて、その上で行動する。小人は、何事に臨んでも、それが利益になるか否かと考えて、その上で行動する。」
- 「人を信ずることは、もちろん、遥かに人を疑うことに勝っている。」
- 「賞誉されて忠孝に励む人は珍しくない。責罰されてもなお忠孝を尽す人物こそ、真の忠臣孝子である。武士たるものが覚悟すべきこと、実にこの一点にある。」
- 「士たるものの貴ぶところは、徳であって才ではなく、行動であって学識ではない。」
- 「私心さえ除き去るならば、進むもよし退くもよし、出るもよし出ざるもよし。」
- 「志定まれば、気盛んなり。」
- 「汝は汝たり、我は我たり。」
- 「世に材なきを憂えず、その材を用いざるを患う。」
- 「だいたいにおいて世間の毀誉(悪口と称賛)というものは、あてにならぬものである。」
- 「ただ非常の人のみ即ちよく非常のことを為す。」
- 「権謀と申すは実は無策なれど策ある貌(顔)をし、直言極論はせざれども直論貌(顔)をすることなり。」
- 「一人の策を積みて一家の策を為し、一家の策を積みて一国の策を為し、一国の策を積みて天下の策を為す。御努力これ祈る。」
- 「世の人は善し悪しごとも言わば言へ。賤が心(自分の心)は神ぞ知るらん。」
- 「あまり怒りよると、とうとう腹もなんにも立たぬようになる。」
- 「君子は、理に合うか否かと考え行動する。小人は、利に成るか否かと考えて行動する。」
- 「賞誉されて忠孝に励む人は珍しくない。責罰されてもなお忠孝を尽す人物こそ、真の忠臣孝子である。武士たるものが覚悟すべきこと、実にこの一点にある。」
- 「17、18の死が惜しければ、30の死も惜しい。80、90、100になってもこれで足りたということはない。半年と云う虫たちの命が短いとは思わないし、松や柏のように数百年の命が長いとも思わない。天地の悠久に比べれば、松柏も一時蠅(ハエのような存在)なり。」
- 「牢獄で死ねば禍いのようだが、この場所で学問をし、己のため、他人の為に後世に伝えることを残し、身は失っても死にはしない人たちの仲間入りすることができるならば、この上もない福というもの。」
- 「死生は度外に置くべし。世人がどう是非を論じようと、迷う必要は無い。」
- 「父母を喜ばせるために妻を持ち、宮仕えするのもよいでしょう。但し、正論を通しなさい。ならば必ず放逐後退の時期が来る。その時に書を読み、心を練り、十年後の大事に備えるのです。」
- 「小生、獄に坐しても首を刎ねられても天地に恥じ申さねばそれにてよろしく候。」
- 「命が惜しいか、腹が決まらぬか、学問が進んだか、忠孝の心が薄く成ったか、他人の評は何ともあれ、自然と決めた。」
- 「末の世において道義を実践したならば、必ずその時の人々から極端だといわれるであろう。もしまた、世人から極端だといわれるくらいでなければ決して道義ではないのであって、すなわち世俗に同調し濁った世に迎合したものにすぎない。」
- 「大器を作るには急ぐべからずこと。」
- 「一日一字を記さば一年にして三百六十字を得、 一夜一時を怠らば、百歳の間三万六千時を失う。」
- 「草莽崛起(そうもうくっき)」
- 「心甚だ急ぎ、飛ぶが如し、飛ぶが如し」
- 「山は樹を以て茂り 国は人を以て盛(さかん)なり」