TPP交渉参加 賛成の理由

多くの政治にかかわる方々が、この件に関して態度を決めなくてはならないときに来ていますが、私は一貫して交渉参加に賛成の立場です。今までの交渉で、いったい何がどこまで討論されているのかを、実は日本は分かっていません。伝え聞く噂話のレベルで、懸念事項が声高に騒がれています。まだ決まってもいない条件に右往左往するだけで、自ら自分達の未来を切り開こうしない人が多すぎる。一般人なら仕方ないが、政治に携わる人達が、外交の戦場で戦おうとしない、更には戦いの邪魔をするのは、存在そのものが罪つくりです。好もうと好まざるとに関わらず、もう避けて通れない、関税撤廃が広がって行く世界自由貿易情勢の中で、多国間で決める今回のTPP交渉。おそらく今後のグローバルスタンダードとなってしまう条件が決まって行くその過程で、強国アメリカが自分勝手に決めようとする条件に対して、アメリカから誘われているという好条件をバックにして、我が日本が、TPP参加を表明している小国たちの利益を代表して、必死に我々にとって有利な条件をねじ込まなければ、この先の国際貿易戦争の中で、取り返しのつかない不利益を日本はこうむることになります。日本不在で決まったTPPの条件であったとしても、アメリカは今後それを世界標準としてしまうでしょう。今後はその条件を飲まなければ、アジアにおける自由貿易協定のもっとも大きな枠組みFTAAPにも、日本は入れなくなるでしょう。その条件を嫌い続ければ、激しさを増す自由貿易競争の中で、日本は孤立してしまいます。日本は孤立しては生きてゆけない島国であり、国民が飢えてゆくことになります。確かにこの関税撤廃の自由貿易時代における、日本の農業部門の生き残りビジョン作成は急務です。それを成し遂げる工程表・そこまでの補助策や支援策の提示は早急に必要ですが、それが決まるまで身動きが取れないようでは、日本は経済的に沈没します。今が瀬戸際だと気づいて欲しい。後ろ送りにできない状況であり、どんな反対があっても交渉参加を押し切らないと、日本は太平洋戦争に入って行ったときと同じ過ちを繰り返してしまう。

NHKスペシャル「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」をご覧になった方はお分かりだと思うが、日本国政府は国力の違いすぎるアメリカとの戦争は出来る限り避けたかった。天皇陛下はもっと戦争を避けたかった。しかし、戦争消極論を唱える社説を書いた新聞社は、不買運動で国民から干されるし、ドイツとの同盟をせきたてる新聞、戦争早期開戦を謳う新聞はうなぎのぼりに売れるし、世論はマスコミとともに開戦一色に染まっていた。世間と軍部を敵に回せるような命知らずな強力なリーダーは、5.15事件や2・26事件を経たうえではそうは出ません。反対意見を冷静に聞いて判断する理性を失った思考停止状態の国民と、それに迎合して売り上げを伸ばし、偏った記事しか書かなくなったマスコミの相互作用により、日本は戦争から逃げられなくなりました。TPPの議論に関して、同じ構図が私には見えます。目の前の利益と不利益しか見えない国民と、それを面白おかしく騒いで注目を集めようとするコメンテーターや報道番組により、今のこの、日本の生死の瀬戸際という状況に気がつく人があまりにも少ないと感じています。

TPPに参加しようがしまいが、どうせ後で押し付けられる世界標準条件です。今後もっとも重要になるであろうFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏構想)の条件もこれが基準になります。さすがにFTAAPに入らずには生きてゆけない我が国です。TPP交渉にも参加せずに、後で無条件でFTAAPに入れてもらうようでは、日本の将来は惨めです。だから基準が決まる前に、日本の今後の生きる道を残せるような条件を、他の小国と連携して必死で押し通す交渉をはじめなければなりません。これを避けることは、国家の自殺行為だと主張します。よってTPP交渉には今すぐ参加すべきです。

投稿カテゴリー: 私見, 農業. 固定リンク.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA